冬場に大きな地震があったせいか、今の季節の地震速報を聞くたび、気持ちがザワっと。
日頃から防災備蓄はしていますが、「足りるかな?」と思うものがありました。
それはトイレの備え。空腹は我慢できても、排泄って限界きませんか?
非常用トイレには種類があり、
・携帯トイレ(凝固剤入り)
・凝固剤のみ
友人に聞いても、「実際に試したことがない」と答えます。厳しいかもしれませんが、「なぜやらない?」というのが私の率直な意見。
排泄こそ、一度やっておいて損はないと思っています。
特に子どもがいる場合。大人のだれか一人でもやっておけば「家族の排泄へのハードル」を下げる手助けになるでしょう。
今回は、自分が忘れないように「非常用トイレの使い方」をおさらいしてみました。
なぜトイレ?
私が災害を意識するきっかけは、水害による避難。深夜に高台へ逃げ、車内で一晩過ごしました。
「トイレと食」を考えてコンビニに車を停めたものの、あっという間に避難してくる車で溢れかえったのです。
つまり、被害の大きさに関わらず「災害=トイレに困る」ことを経験済み。時間の経過と共にその記憶が薄れるため、忘れないよう練習しています。
花火大会などのトイレの行列を思い出してみてください。あれは一晩だけですよね。
長期間の被災ではトイレの衛生状態を含め、いろいろな問題が生じることが予想されます。
排泄のみならず、自分や家族が安心を得るためにも「非常用トイレは重要」だというのが私の考えです。
わが家の簡易トイレ
私が持っている簡易トイレは、「ふるさと納税返礼品」。今ほど防災用品が豊富でなかったから頼んだような?
「試しに、念のために」のものにお金を出す。
これって躊躇しませんか?その点、ふるさと納税なら「まあいいか!」とポチっと。
約7年は経過していますが、とても丈夫!便座は汚れが拭きやすいよう、養生テープでぐるぐる巻き。
今は便座がポリプロピレンだったり、全部が流して洗えるトイレも数多くありますよね。衛生面を最優先するなら洗えるタイプがいいでしょう。
考えかた
今度買うなら多用途タイプか、
どっしり座れるタイプ。長期戦を想定するなら、安定&座りごごちがいいと安心です。
ハイキングや高速などを考えて、携帯タイプもいろいろ購入済み。車や各自の避難リュックに入れています。
今はトイレ用テントを物色中。
「便座の厚み・素材」は座り心地に通じるとして、

拭きにくさは単に内径?
試しに便座の内径(穴)を測ってみると、
・段ボールトイレ 縦28cm横17.5cm
ざっくり測ったのでおおよそですが、やはり内径が小さいのです。
簡易トイレに「より快適さ(拭きやすさ)」を求めるなら、ここも選ぶポイントかも?
とにかく他人を気にせず、いつでもトイレに行ける安心感はものすごく大きいです。
試す日
家で試すなら、私は断然燃えるゴミの前日。
私は自宅のトイレでもやりますが、意識的に段ボールトイレを使います。
やらないと組み立て方を忘れそうだし、危機感が薄れるから。
実際試すとこんなことがわかります。
・ニオイがどれくらい気になるか?
・一回当たりのゴミの量
・一回当たりの重さ
育児や介護の経験がある方はイメージしやすいかもしれません。
私の経験上、夏場でなくても1日分溜まったらそれなりのニオイや重さを体感します。

それが家族1週間分としたら?
かなりの量とニオイになると思いませんか?
必要なもの
「試してみよう」と思うなら、家にあるもので出来ます。
・大きいゴミ袋
・スーパーのゴミ袋(中か大)
・あればクリップ
・トイレットベーパー
「あればいい」と見聞きしていた新聞紙。それでも十分使えます。
ですが、実際は油分があるため、意外と水分を吸収しにくいと感じるかもしれません。少なくとも私はそうでした。

どうすれば吸収しやすくなる?

やはり凝固剤があればいい?
携帯型・凝固剤
凝固剤の主成分は高分子ポリマー。個包装、振りかけるタイプなど種類があります。
個包装&携帯タイプだと防災リュックに入れやすいうえ、通常の握力があれば開封は問題ナシ。
小さいお子さんや手の力が弱っている方などで開けにくい場合。かさばるとしても、オムツ用パッド・オムツなどが使いやすいかもしれませんね。
いろいろ試して、自分&家族にとって使いやすいものを探してみてくださいね。
トイレットペーパー
排泄するためには、トイレットペーパーが必要。そして、処理の仕方。
私は「用を足した袋」に入れます。水分を吸った凝固剤が膨らむのはもちろん、トイレットペーパーを入れた分、袋がさらにかさばります。
また、山小屋でこんな方法もありました。
排泄物は通常通りにトイレを使い、水を流す。水といってもおそらく雨水?通常のトイレほど水は流れません。
使用済みトイレットベーパー類は簡易ゴミ箱(縦長の段ボールにゴミ袋)へ。
「小袋に入れて捨てる」との注意事項は聞いておらず、張り紙もないので皆さん同じようにしていました。
ただ、見た目・ニオイが気になる場合。あとから入った人が不快にならないようにして捨てます。
↓
簡易ゴミ箱へ入れる
|
ニオイ
消臭袋を使いつつ、ニオイがでそうなものには「フタ」「消臭剤」があればなおよし。
すでに持っている防災用のトイレにフタがない場合。段ボールなどでフタをすれば少しはマシかもしれません。
消臭剤がない場合。

家にあるもので代用するなら?
トイレのアンモニア臭を防ぐために「クエン酸」を使うご家庭もあるでしょう。消臭効果のある「炭」も有効かもしれませんね。
断水をイメージ
家で試すときも災害時をイメージするといいです。

水が使えないとしたら?
私がキャンプするときは防災食・水を使わないシャンプーを始め、「100円で買える携帯タイプ」のトイレなども試します。
キャンプ場で初めて段ボールトイレを使ったとき、子供が私にいったこと。

手を洗いたい
これ、正直ハッとしました。
「水で流して手が洗えない」って思ったより不快です。
私は排泄物を処理するため、シャカシャカ手袋を使用。でも、子供には渡してなかったんですよね。
アルコール入りウェットティッシュは常備。それを使って毎回手を拭きました。
大切なことなので繰り返します。当たり前のことができないって想像以上に不快です。
やり方
ほかにもっといい方法があるかもしれないので、ご自分に合った方法を探してみてくださいね。
私はこんな感じでやっています。


排泄物の重さで内側のゴミ袋が落ちないように、クリップで止める




1人あたり35回分(7日分)の災害時トイレの備蓄が必要です。引用元:経済産業省 トイレ備蓄忘れていませんか より一部抜粋
まとめ:排泄こそ
「試してみる」ってとても大事です。普段食べ慣れていない防災食があるなら、それも含めて。
排泄こそ、一度やっておいて損はありません。
一度やれば度胸がつくので、燃えるゴミの前日に試してみることをおすすめします!
災害に備える一つの手段として少しでも誰かのお役に立てることを願っています。